四角友里|Yuri YOSUMI
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アウトドアスタイル・クリエイター着物着付け師

ニュージーランド湖畔の森と東京に暮らし、ふたつの国の山歩きをライフワークとする。執筆、講演、アウトドアウェア・ギア開発での表現活動を通して「大好きな自然と自分らしいスタイルで繋がりたい」というメッセージを発信。著書に『デイリーアウトドア』、『一歩ずつの山歩き入門』。

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全国『山の日』フォーラムに起こしくださり
お声掛けくださったみなさま、ありがとうございました!!

まずは日曜日にステージで、
女優/小林綾子さん、山と渓谷社/萩原浩司さんと行われた対談
『女子登山のススメ』のご報告を
(ちょっと長いけれど)。

小林綾子さんの趣味は山登り。
そして2016年から国民の休日「山の日」となる8月11日がなんとお誕生日というご縁!
……お母様が山好きで、小さなころから背中におぶわれて山に行っていたという、生粋の山好きです^^。
特に奥武蔵の伊豆ヶ岳(飯能市)には何度登ったかわからない!とのこと。
山の存在がとても身近で、「自分の核」に山の思い出がしっくりと組み込まれていらっしゃり、とてもとても素敵な方でした。

山の難易度・知名度・山歴の長さに関係なく、
いっしょに歩く人との対話の場や、自然との接点のひとつとして
のびやかに山を歩かれているお姿が印象的でした。
お母様との山の思い出など、もっともっとお聞きしたかったです。
山や旅先で集めている御朱印帳ももってきてくださりました!

そして、対談のMCを務めてくださったのは、
山と渓谷社・萩原浩司さん(NHK-BS1『実践!にっぽん百名山』でもおなじみ!)。
私の心の恩師です。

「北アルプス・涸沢にいきたい」という長年の夢を、2泊3日で叶えた2009年。
「涸沢なんて誰だっていける場所をゴールにするなんて、おおげさだ」
「1日で涸沢まであがれないようなヤツが山に来るな」と言われました
(←時代ですね、今はこんなこと言われないし、言わせない!!!)。

自然のなかでは人間は無力で体力はきちんとつけなくてはいけません……
この言葉たちは、まぎれもない事実でしたが、
憧れを自分なりのペースでやっと叶えた当時の私にはかなりこたえました。
けれど、そのうえであえて萩原さんは
「歩くのが他のひとの2倍時間がかかったなら、あなたはひとの2倍、山を楽しめたんだからいいじゃない」と
言ってくれました。
この言葉自体が、山の大きさそのもののように感じられ、
いまも私は私のスタイル・ペースで山歩きを楽むことができています。

雪山、岩山などの厳しい山々と真剣に対峙なさっている
”根っからの山の人”萩原さんからの言葉だったことも嬉しかったのです。
その気持ちを、すこしでも引き継げたら……と思い、私はあきらめることなく活動を続けることができたので、
今回初めて、このような場でご一緒できたことをほんとうに嬉しく感じています。

トークでは「山スカート」について触れてくださる場面も。
山と渓谷社が所蔵する大正時代の女性ウェアに関する資料や、萩原さんの分析などもしていただき
重みがあり有り難かったです。
また着物の自然観の話などもすこし。
山の新しい歩き方や価値観を提案したい……という山スカートの奥にあった気持ちも汲み取ってくださりました。

対談最後の萩原さんの言葉。タイトルに「女子登山」とあるけれど
「女+子」がくっついて、「好登山!」になればいい……!!最高でした!! 
こういう場だと「女性の◯◯」となりがちですが、
ほんとうに、そういうくくりや、こだわりや、優劣のない、山の世界になれば、最高に幸せだなと思います。

『山の日』を通して貴重な場をいただき、ありがとうございました。
素敵なおふたりとご一緒でき、光栄でした!!!